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バーティノフマスク(ピント合わせ用)の作り方 | 15/06/20 09:06 babyelf |
望遠鏡でのピント合わせ簡単になりましたね~(究極を求めると先は長いのでしょうが・・・・)。昔は、一生懸命、同焦点アイピース、スリガラス、ナイフエッジ、とか使って、ピントを合わせても現像してみたら、あ~全部ピンボケ(;_;) とか良く有りましたが、今では、写真撮ってすぐPCで結果確認できるんですもんね。良い時代になりました。それでも、ピントとガイドは星見人にとっては永遠のテーマ、それを簡単に解決してしまったのが、バーティノフマスク。いやー素晴らしい。バーティノフさん有難う~~。 今回は、先日の観測時にバーティノフマスクを忘れてピント出しに時間がかかり時間を無駄にした教訓を生かし、予備のマスクの作成がてら「作り方・設定値の意味」を纏めました。まあ、これまでも沢山の方がまとめられているとは思いますが・・・・・・・。 ◆作り方は、いたって簡単。 1)厚さ0.5mm位の黒いプラスティック板を用意します。ホームセンターで売っている板でも問題無いですが、薄い繊維状シートが入っていて切り難いので、最近はもっとお手軽に百均で売ってるバインダーの表紙を使っています(夜空の星狩りさんHP参考:良く観測地でお会いする楽しい方です)。 2)次に、このHP(Astrojargon)で型紙(普通紙でOK)を作成しします。印刷の際に多少サイズが変わってしまうようなので、印刷時の縮尺で調整してください。特殊な、形式で出力されるため印刷できない場合は、こちら(Inkspace)のインストールが必要かもしれません。 例えば、今回私が作ったε130D用の設定は、下記になります(これで最適かどうかは不明ですが・・・・)。 a) Basic parameters(望遠鏡情報、マスク外形) ・Focal length (mm) : 430mm(焦点距離) ・Aperture (mm) : 130mm(口径) ・Edge thickness (mm) : 30mm(外枠の幅) b) Advanced parameters(スロット部の設定) ・Structural bar thickness (mm) : 6mm ⇒T字の骨格部分 ・Central obstruction diameter (mm) : 65mm ⇒斜鏡/副鏡による遮蔽直径 ・Bahtinov factor : 70 ⇒理想は、150~200らしいですけど1.5mmの 幅とかカッターで切れないので値を小さく(幅広)しています。 ・Slot width override (mm) : 3mm ⇒ここに書くと上の計算値が上書きされます。 ・Horizontal slot count : 10個 ⇒この場合、中心1として左右に 10個で計19個になります。 ・Angle (degrees) : 20 degrees ⇒スロットの角度、デフォルトのまま ・Angled slot count : 10個 ⇒斜めスロット片側の数 ・Angled slot offset : -2個 ⇒この場合、斜めスロット中心から伸びるスロットを1として 内側に2個ずらすということ c) Print Options(印刷する時の設定) ・Left margin : 8mm 画面左側マージン ・Top margin :8mm 画面上側マージン ・Fill color : Black 塗りつぶし色 ・Back color : White 背景色 3)型紙外形を切り抜いて、セロハンテープできちんと貼って、型紙に合わせて丁寧に切り抜けば完成です(娘曰く、バイキンマン)。 ![]() |
富士山富士宮口五合目 - 登ればきっと雲の上 | 15/06/09 08:47 babyelf |
私の住む横浜から、比較的近くて暗い場所と言えばもちろん富士山です。その富士山には、いくつか登山口が有りますが、中でも富士宮口は、標高2400mの自動車で行ける一番高い場所に有ります。だから、関東全域が曇で覆われている時、唯一晴れそうな場所だったりします。そんな日に、自宅から富士山の御殿場、スカイラインと雨と雲の中を通り抜けて目的地に向かってドライブをすると、到着する直前に突然雲が途切れて目の前に満点の星空が表れることが有ります。そんな時は、「わ~。」って思わず声を上げながら、鳥肌が立つぐらい感動します。この嬉しいギャップは、一生忘れることができない一コマになりますよ。トンネルを抜けるとそこは雪国だったみたいな感じですかね?。 なんといっても地上の光害は、厚い雲でシャットアウトされていて都会と切り離されちゃうんですから、ちょっとした優越感? まあ、2400mまで上がっても相変わらず雲の中( ;∀;)ということも有りますが・・・。 一方、関東地方全体が良く晴れている時は、光害の影響で地平線高度の低い空は明るくて星が見難かったりします。まあ、この辺りは、東京から近いということで仕方がないですかね。もちろん 天頂付近は、空気が薄いので十分に透明度の高い暗い空が望めますよ。それから標高が高く、障害物がない分、強い風が吹いて観望どころじゃないことも有ります。もちろん、寒いので防寒着も重要です。夏でもスキーウェア必要ですよ。寒くて車から出られない人続出です。 ◆場所は、このポイントの辺り。 ループ状になっている東側の端近くに設置することが多いですね。ただ、ループ状になっているだけあって週末は、車が横を通り抜けることが多いので迷光防止用の長めのフード等で車のヘッドライトの影響を受けない工夫が必要ですね。 ◆南側は、こんな感じ。(パノラマ180度) 地平線まで完全に見渡せるので、高度の低い対象を撮影することもできます。 ◆北側はこんな感じ。(パノラマ180度) 富士山山頂方向ですので撮影対象が見えるかどうかは要注意です。 <その他の情報> ◆富士登山オフィシャルサイト 富士山は、11月中旬からGW直前ぐらいまで、冬季通行止めになりますので、入ることが出来ません。 ◆マイカー規制(⇒富士の国) また、登山シーズン(2015年は、7月10日~9月10日)には、マイカー規制の為、望遠鏡を持って車で行くことが出来ませんので注意が必要です。 ◆公衆トイレ(⇒富士さんぽ) 4月下旬~11月下旬(冬期閉鎖あり)、24時間(夜間照明なし) ![]() |
M10、M12、M14 ― 天の川のほとりの球状星団 | 15/06/06 01:04 Babyelf |
これは、5月23日 富士山 富士宮口五合目で撮影した球状星団達「M10」「M12」「M14」です。これらの球状星団は、天の川の直ぐ横 ”つまり、天の川のほとり”にある「へびつかい座」の球状星団です。今回撮影した、3つの球状星団には、結構特徴が有りますので望遠鏡で比較してみてください。 下の写真は、ε130Dで撮影したものですが、さすがに430mmだと焦点距離が短かすぎるので、強拡大(4000mm相当にトリミング)して表示しています。もう少し焦点距離の長い望遠鏡で撮影する必要が有りますね。 「天の川のほとり」には、散光星雲や惑星状星雲等派手な対象は少ないですが、M13をはじめ多数の球状星団を見ることができます。 <撮影条件> 望遠鏡 : ε130D (焦点距離430mm、F3.3) カメラ:EOS Kiss X4 ISO : 800 露光:120秒×4~8枚 補正:ダーク&フラット補正 画像処理: DSS,ステライメージ, photoshop ![]() |
M94 (ひなぎく銀河) - 今年最後? 春の銀河です | 15/06/09 08:25 Babyelf |
こんにちは。 先日(5月23日)、富士山の富士宮口 五合目で撮影した、M94(渦巻き銀河)、通称(ひなぎく銀河)の写真をアップします。 M94は、8.2等(7等台という情報も有りますが・・・・)と比較的明るいので 小さな望遠鏡でもすぐに見つけることができます。 ただ、視直径が11'と小さく、銀河の腕があまり見えないので、渦巻銀河というより、球状星団や惑星状星雲のように見えます。中心部と周囲の濃淡の差が、非常に大きな銀河ですね。 この写真は、ε130D&EOS Kiss X4 (APS-C)で撮影したものを焦点距離4300mm相当にトリミングしたものです。ゆで卵を割ったようなイメージで、黄身と白身の境界部分にあたる部分に特徴的な暗黒帯が有りますが、生憎、薄雲のかかる夜だったためかうまく出ませんでした。さらに その外側には、淡い輪っかのような領域も有りますが、この写真では殆ど見えませんね。もう少し条件の良い日に撮影します。まあ、ガイドは、できていたようなので、良しとします(自己満足の世界だし・・・)。 ひなぎくはこんな感じです。似てます? オリジナルの撮影サイズだと、こんな感じです。ε130Dだと小さすぎますね~。 撮影日:2015-05-23 カメラ:Canon EOS Kiss X4 鏡筒 :ε130D (430mm F 3.3) 赤道儀:AZ-EQ6GT, PHD Guiding, 撮影条件:ISO800 - 240秒×6枚 場所は、この辺り。 りょうけん座のα星(コルカロリ)とβ星の中間から少し北側(北斗七星より)です。 りょうけん座って何処って感じですが、北斗七星の子爵のカーブを円弧と見た時の中心点ぐらいでしょうか。 詳細は、この星図をクリックしてみてください。広域で確認することが出来ます。 星図 近くには、「ひまわり銀河(M63)」も有るのですが、今年は、タイミングが合わず撮影出来ませんでした。 ![]() |
M11(野鴨星団) - 天の川の散開星団 | 15/06/06 06:33 babyelf |
最近、新月期だというのに関東地方では夜曇ることが多いですね~。毎日GPVで雲の動き(予想)を見て、いつ星見に行けるのかな~とか思いながら一喜一憂していました。金曜日の夜、なんとか晴れそうということが分かりましたので、仕事をさっさと切り上げて(放棄して)さっそく出撃することに決定。会社の帰り道、空を見上げると西の空には綺麗な三日月、僕を富士山に誘っているようです(自意識過剰?)。 さっそく機材を積み込んで、横浜から富士山 富士宮口5合目までの2時間のドライブ。夜9時30分ぐらいには、現地到着、星見仲間と合流することが出来た。しかし、赤道儀のセッティングに少し手間取ってしまい、撮影準備が完了したのは11時位になってしまいました。セッチングが終わり、空を見上げると一面の雲。「あ~~~~~~。僕って雲男? いやまあそんなに影響力のある人間じゃないし。まあ、こんなことも有るよね~」とか考えながら、薄雲が抜けるのを待つこと1時間。少しづつ晴れ間が見えるようになってきました(よしよし)。少しかかった薄雲は抜けそうになかったので、淡い星雲は諦めて、これまで撮影していない春星座、りょうけん座にある渦巻銀河(M94)と 夏の星座 へびつかい座にある球状星団(M14、M10、M12)、たて座にある散開星団(M11)を撮影しすることにしました。 さっそく、M11の画像処理を行ってみましたのでブログにアップします。その他の星団、銀河は、後日Upします。 撮影鏡筒 : ε130D 赤道儀 : AZ-EQ6GT、ASI120mmによるPHD Guiding カメラ : Canon EOS Kiss X4 撮影条件:ISO800, 120秒×8枚+180秒×5枚をコンポジット PS.今回の星見で赤道儀(AZ-EQ6GT)のモーターのベルト調整を行た結果、ガイドがうまくいくようになりました。この辺りは、もう少し調べてから、まとめてアップしようかな~って思います。 ![]() |
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